手城学区民は手城学区民の手で守る 広島県福山市手城学区自主防災会
 
大地震が来る前に考えてみましょう 

大震災 シミュレーション

 震度6以上の地震が福山市を襲ったと仮定して、その時、あなたがとるべき行動を考えて大地震発生時から避難行動、生活再建まで、起こりうる危険ととるべき行動を考えてシミュレートしてみましょう。

地震発生の瞬間は適切な判断が難しい

 大震災体験者の方に聞くと、突然の揺れに、「家具につかまって身体を支えるのがやっとで何も出来なかった。」「ベッドから一歩も動けなかった。」「身体がこわばり頭が真っ白になり、何も出来なかった。」など地震発生の瞬間は適切な判断が難しくなるのです。
 あらかじめ家族と話し合ったり地域の行う防災訓練への参加などで、とるべき行動を想像しておくことが大切です。

最優先で自分の命を守る

 強い揺れで家具類が転倒して下敷きになったり、窓ガラスの破片などの落下物が頭を直撃すると、負傷したり命を落とす場合もあります。
 まわりの様子を見ながら、すぐに物が落ちてこない・倒れてこない・移動しない場所に足元にも十分注意しながらゆっくり移動しましょう。
 家具などには転倒防止器具等を付けておくと有効的です。

 先ずは自分自身と家族の命を守ることを最優先に考えて行動しましょう。

発災直後の行動

揺れが収まってから行動する

あわてて外に出ると、転倒・落下物やガラス破片などによるケガのもとです。揺れが収まっても、負傷しないよう、散乱したガラス・陶器の破片などに注意して行動しよう。

 

出口を確保する

揺れが収まったときにいつでも避難できるように、部屋の窓や戸、玄関のドアを開けて出口を確保しましょう。

 

火元を確認する

火を使っているときは、揺れが収まってから、あわてずに火の始末をしましょう。最近の機器には揺れを感じて自動で消火する機能が付いたものもあります。 もし出火したら、落ちついて初期消火に当たりましょう。

 

家のそば、ガラスや塀から離れる

屋外にいたら、瓦の落下、ガラス破片の飛散によるケガ、ブロック塀などが崩れて押しつぶされることがあるので近づかないこと。電線が切れて垂れ下がっている場合、絶対に触らないようにしましょう。

 

自宅に潜む危機

リビング・キッチン

リビングで気を付けなければならないのは、背の高い家具の下敷きになること、窓や照明器具などのガラスの飛散によるケガ。揺れを感じたら物が「落ちてこない・倒れてこない・移動しない」場所に隠れます。キッチンの冷蔵庫や電子レンジなどの大きく重い家電、棚からの物の飛び出しなどにも注意が必要。

揺れが収まったら、ケガをしないように底の厚いスリッパなどで足を保護して移動。ドアを開けて避難経路を確保します。調理中の場合は、まずは身を守ることを最優先に考え、火の始末は揺れが収まった後にあわてずに行います。

寝室

窓ガラスの破片やつり下げ式照明器具などの直撃を避けるため、枕や布団などで頭を保護し、スタンドや鏡台などが倒れてこない位置に移動すること。メガネは日頃からケースに入れてから寝るようにすれば、破損を防ぐことができ、あわてずに済みます。揺れが収まったら、底の厚いスリッパを履き、ドアを開けて避難経路を確保。停電すると真っ暗闇になるので、あらかじめ懐中電灯を用意しておけば、暗闇の中でも安全に移動が可能。また、停電時に自動で点灯する市販の保安灯を備え付けておくのも一案です。

2

古い建物の1階は倒壊して身体が押しつぶされる危険があるので、あわてて1階に下りないこと。耐震基準を満たしていない建物は、外に脱出すべきか状況を見て判断します。

 トイレ

閉じ込められて避難できなくなるおそれがあります。揺れを感じたら閉じ込められないようドアを開けておきましょう。

浴室

裸でいる浴室はケガをしやすい場所です。鏡や電球などのガラス類の飛散から身体を守るため、洗面器などを頭にかぶり、すぐに浴室から出て安全な場所に移動しましょう。

床にガラスなどが散乱していたら

床に散乱したガラス・陶器などの破片を踏むと、負傷して歩けなくなるリスクが高まります。日頃から底の厚いスリッパを履いておきましょう。何もない場合は足元を確認しながらゆっくり安全な場所に移動しましょう。

 閉じ込められたら

万一部屋に閉じ込められたり、身動きできなくなった場合、大声を出し続けると体力を消耗し、命の危険があります。硬い物でドアや壁をたたいたり、大きな音を出して、自分が屋内にいることを知らせます。

外出先に潜む危機

オフィス

キャスターを固定していないコピー機などは、あらぬ方向に移動します。体に当たると、大ケガの原因に。また、窓ガラスの破片などが頭を直撃すると、命を落とす危険もあります。キャビネットの転倒や飛散するガラスに注意しながら、物が落ちてこない・倒れてこない・移動しない場所に身を隠します。

揺れが収まって避難する場合、余震や停電でエレベーターが停止するおそれがあるので、階段を使いましょう。また、高層ビルは長く揺れ、高層階にいくほど大きく揺れて立っていられないほどになります。すぐに安全な場所に避難して、揺れが収まるのを待ちます。

繁華街

落下物から身を守り、ビルの倒壊にも注意しながら、公園など安全な場所へ。広い所に逃げる余裕がない場合は、耐震性の高い比較的新しい鉄筋コンクリートのビルに逃げ込みます。人混みで最も怖いのがパニック になることです。人の多い場所こそ、冷静な行動が求められます。

学校

教室で身を守るには、飛散した窓ガラスの破片や照明器具の落下を避けるため、窓から離れ、机の下に隠れ、脚を持って揺れが収まるまで待機します。廊下ではすぐに窓から離れ、階段では転げ落ちないよう手すりにつかまります。揺れが収まったら、先生・教師の指示に従って行動しましょう。

落下物などから身を守り、ホームから転落しないよう近くの柱に移動。混雑して身動きがとれないときは、うずくまって揺れが収まるのを待ちます。ホームから線路には絶対に下りず、揺れが収まったら駅員の指示に従いましょう。

電車内

強い揺れを感知すると電車は緊急停車するため、人に衝突したり倒れる危険があります。座っていたらカバンなどで頭を保護し、立っているときは姿勢を低くして身を守る。満員電車では手すりやつり革にしっかりつかまり、足を踏ん張って倒れないように。揺れが収まったら、乗務員の指示に従います。

急にスピードを落とすと衝突の危険あり。ハザードランプを点灯して徐々に 減速。車は道路左側に止めてエンジンを切り、揺れが収まるまで待機します。 可能であれば駐車場または広場へ。避難する際は、緊急車両通行時に車を移 動できるように、キーやスマートキーは付けたままドアロックをせず、連絡先メモを残し、貴重品や車検証を持って車から離れます。

高速道路

他車などに衝突するのを避けるため、 徐々にスピードを落として道路の左 側に停車。通行止めになる可能性も あります。ラジオなどで状況を確認 しましょう。

トンネル

天井や壁面崩落の危険があるので、前方出口が見通せれば低速でトンネルを抜けます。長いトンネル内の場合は左側に寄せて停車し、キーを付けたままで非常口から脱出します。

橋梁・高架

古い橋は損壊のおそれがあり、橋を渡り終える付近であれば減速して渡ります。橋梁や高架は、それぞれ揺れ方が異なるので、徐々に減速して左側に停車します。

緊急輸送道路・発災時の交通規制

地震直後から発生する、緊急輸送を円滑に行うために指定されている道路のことです。地震発災時の交通規制についても覚えておきましょう。

百貨店・スーパー・コンビニ

百貨店・スーパーでは商品の散乱やショーケースの破損などに注意して、階段の踊り場や柱の近くへ。コンビニでは買い物かごなどをかぶり、身を守ります。

劇場・ホール・スタジアム

大勢の人が集まる劇場・ホール・スタジアムなどの施設では、あわてて非常口や階段に駆け寄らず、館内放送や係員の指示に従います。

高層ビル

上階ほど大きく揺れます。来訪者としてビル内にいたら、共用部分のエレベーターホールなどで姿勢を低くし、館内放送に耳を傾けましょう。

エレベーター

エレベーターの中で揺れを感じたら、すべての階の行先ボタンを押し、止まった階で降ります。閉じ込められたらインターホンで連絡します。

山間地

山間地では土砂崩れで生き埋めになるおそれがあるので、速やかに斜面や崖から離れます。余震や降雨などで土砂災害の危険が高まるので注意しましょう。

海岸

海岸には早くて数分で高い津波が到達する危険があります。隣近所に声をかけすぐに高台へ。周囲に高台がないときは、小学校などに避難します。

発災時及び避難時のNG行動

 

 

 

ガスに引火して爆発する危険があるので、たばこ等、火をつけない。

 

火災の危険があるので、ブレーカーを上げて通電させない。

 

火災や爆発の危険があるので、電気のスイッチに触らない。

 

閉じ込められる危険があるので、エレベーターは使わない。

 

電話回線がパンクするので、発災直後に不要不急の電話の使用を控える。

 

ケガをする危険があるので、部屋の中を裸足で歩かない。

 

ケガをする危険があるので、救出活動はひとりではなく複数で行う。

 

感電の恐れがあるので垂れ下がった電線に触らない。

 

渋滞の恐れ、また緊急車両の通行の妨げになるので、避難に車は使わない。

 

 

 

正しい情報を得る

揺れが収まった後、間違った情報に従って行動すると危険な目にあいかねません。行動する前に必要なのは、正しい情報を得ること。停電時でも聞ける電池式のラジオ(または充電式など)やテレビ、そのほかスマートフォンのラジオ・テレビ、消防署や行政のサイトなどから正しい情報を得るようにします。

 

SNSを活用する

TwitterFacebookなどのSNSは貴重な情報源です。しかし災害時は、不正確なうわさや情報が流布することがあります。うわさをそのまま信じることなく、正しい情報を得るように心がけましょう。

 

家族の状況を確認

発災時は自分の命を守ることで精いっぱいで、自分の手や足から血が流れていたり、誰かがケガをしていても気付かない可能性があります。揺れが収まったら、一緒にいる家族同士でケガがないか、家に危険がないかを確認します。

 

家の内外を目視する

一緒にいる家族の状況が確認できたら、次は家の中をチェックします。火の始末はできているか、避難するための経路は確保できているか。ラジオなどの情報に耳を傾けながら、しっかりまわりの状況を目視します。

 

むやみに動くと危険

家の中からあわてて飛び出すと、落下物に当たって負傷する危険があります。まずは落ち着いて、家族と家の中の安全を確認。その後、周辺で危険な物・建物がないか、火災が発生していないかなどを自分の目と耳で確かめます。

 

近所の安否確認

家族の安否が確認できたら、隣人・近隣の住民に目を向けましょう。閉じ込められたり、下敷きになったり負傷した人などがいないか、さらに避難の手助けを必要としている人がいないかを確認。いざというときは、助け合うことが重要です。

 

自宅以外で安全ならその場にとどまる

地震直後は駅周辺や道路も大変混雑し、大規模火災の発生や建物の倒壊など二次災害に巻き込まれてケガを負ったり命を落とす危険も。会社や学校の安全が確認されたら、すぐに帰宅せずその場にとどまって様子をみます。地震直後の連絡方法や行動をあらかじめ家族と話し合っておきましょう。

避難するときの注意点

 

出火の原因をつくらない

阪神・淡路大震災の死因の約10%が焼死ということからもわかるように、初期消火はとても重要です。火災を発見した場合は、火が小さいうちに消火器や水バケツなどで消火します。ただし、消火活動では自分の身の安全が第一。炎が天井に届くなど、身の危険を感じたら消火活動をやめて避難します。

 

ブレーカーを落とす

倒れた家財の中にスイッチが入った状態の電気製品があると、通電再開後、火災のおそれがあります。

 

安否メモを残す

避難する際には、自分や家族の安否情報、避難先などの貼り紙を残し、鍵をかけて移動します。

 

ガスの元栓を閉める

ガス管やガス器具が壊れていると、ガスが復旧したときにガス漏れを起こして爆発のおそれがあります。

 

伝言板・SNSで連絡する

電話が通じなくなることを想定し、連絡手段を複数用意しましょう。SNSも活用できます。

 

 

 

安全避難チェックポイント

 

人混みはパニックに注意

人混みの中で突然走り出すなどの行動がパニックを引き起こし、事故になる危険も。不正確なうわさや情報の流布によるパニックを防ぐために、まわりの人に配慮した行動を心がけます。

 

火災時は煙から逃れる

火災の煙は命を落とす危険も。ハンカチなどで口・鼻を覆うなど、できるだけ低い姿勢で、煙を吸わないようにして移動。煙で前が見えない場合は壁伝いに避難します。

 

地下では壁伝いに移動

停電した地下街は、パニックが起こる危険性が高い場所のひとつ。地下街には60mごとに非常口が設置されているので、ひとつの非常口に殺到せず、壁伝いに歩いて避難します。

 

川に津波が押し寄せる前に

津波の心配があるのは、海のそばだけではありません。津波は川下から川上に向かって押し寄せてきます。川の流れに対して直角方向に素早く避難します。

 

マンションのベランダ避難

ベランダやバルコニーには、火災発生時など、いざというときに蹴破って移動できる隣戸との間にある「隔て板」下階避難用のはしごを収納した「避難ハッチ」などが設けられています。

 

海辺の津波避難場所を知る

発災後はすぐに近くの高台や津波避難ビルに移動します。それらがない場合には、より高い建物へ。監視員やライフセーバーがいる海水浴場では指示に従って避難します。

 

落下物から身を守る

住宅地では屋根瓦やエアコンの室外機、ガーデニング用プランターなどの落下で負傷したり命を落とす危険も。繁華街やオフィス街では、看板やネオンサイン、ガラスの破片などの落下に注意しましょう。

 

夜間の避難の注意点

夜間の避難は、見通しが悪く、転倒や側溝への転落などの危険が伴います。広い道を通行するなど、特に注意が必要。停電時の夜間に避難する場合は懐中電灯を使い、目視確認を行いながら注意して避難しましょう。

切れた電線には触らない

切れたり、垂れ下がっている電線は、 電気が通っている場合があり、感電 の危険があります。近づかず、絶対 に触らないこと。また、電線に樹木 や看板などが接触している場合も同 様です。

 

冬場の避難の注意点

冬場の避難は、寒さで体調を崩しがちです。体調を崩さないように防寒対策を十分にとることが重要です。また、冬はストーブなどの使用により、火災発生の危険があるので、火災にも注意しながら避難しましょう。

 

ひび割れたビルは危険

ひび割れたビルから落下する外壁やタイルなどによって、ケガをしたり命を落とす危険もあります。ビルの基本構造である柱や耐震壁などがひび割れると倒壊のおそれがあるので、近寄らないこと。

 
 
 
 
 
 






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